VelvetRoseを応援するために頑張ったらライブ後大号泣したお話

《《《注意》》》
 この記事は前回の記事の続きのような立ち位置ですが、私自身の出来事(自分語りに捉えられ得る事項、暗い話もあり)について語っているものです。フラスタ企画について触れてはいるものの、純粋にボタ餅という人間の個人の見解が多く含まれています。

 ですので、フラスタ企画だけについて知りたい方にはニーズに合わない可能性が高く、企画運営とは切り離して読んでいただく必要があります。興味が無い方、もしくは不快に思ってしまう方はここでページを閉じてください。

 VelvetRoseが良すぎて限界になってる様子だけ見たい方は下の記事へどうぞ。


↓前回の記事

bota-ohagi.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


目次
1. はじめに
2. フラスタ企画立ち上げに至るまで
3. 企画立ち上げ〜12月の活動
4. 12月27日〜企画再始動
5. 年明け〜楽屋花・プレゼント完成まで
6. ライブ当日
7. おわりに

 

 

 

1. はじめに

 この大阪公演は、私にとってはただのライブ参戦ではありませんでした。私にはある重要な目的があり、その完遂のためにも行く意味がありました。

 

VelvetRoseフラスタ企画』。

 

 昨年の6月に発足した、佐倉さんと関口さんのおふたりにお花を贈る企画です。

↓TwiPla

twipla.jp


↓立ち上げ時

 

 

 途中で企画変更を行い、楽屋花とプレゼントを贈る内容となりました。そのプレゼントを無事に贈り届けるため、そしてVelvetRoseの初舞台を見届けるため。これが私の大阪公演での目的でした。
 前回の記事で「色々なことがあり」と言いましたが、その大きな要因はこの企画でした。この企画をやっていたからこそ、ちとせちゃんと千夜ちゃんに特別な思い入れができ、あのライブを最高に楽しむことができたんだと確信しています。

 

 このページでは、なぜこの企画を立ち上げたのか、そしてどんなことがあったのか、そのお話をさせてください。要するに備忘録です

 

 


2. フラスタ企画立ち上げに至るまで

 2019年2月末、Grooveイベントの予告で出て来たのは、初めて聴く声、初めて聞く名前のアイドルでした。賛否両論だった声付き新アイドルに対し、私は困惑しつつも心の何処かで興味を抱いていました。
 「新しい子だしコミュくらいは見ておいた方が良いだろう」そう考えた私は、15時からイベントを走り始めます。まずはGrooveをやって一回イベ曲をやってみて、その曲の"強さ"に驚きました。イベントページのイラストの"強さ"も相まって俄然興味が湧いた私は、イベントコミュをすぐさま全解放までやって、一気見したのです。
 結果はお察しの通り。あのイベントコミュはあまりにも衝撃的で、私はちとせちゃんと千夜ちゃんの魅力に惹かれてしまいました。類似する例の無い主従関係。自らの死期に言及する令嬢。Pの指示に反して主だけを崇高する僕。シンデレラガールズどころか、アイドルマスター全般で見ても全く新しい切り口のアイドルに、大きな魅力を感じました。
 純粋に知りたくなったんです。この子たちは今後アイドルとしてどうやって成長していくんだろう、と。その先を見てみたい、と。
 当時のTwitterの状況は言わずもがな、皆さんがご存知の通りでした。それが全く関係無いとは正直言えません。それでも私は「自分に何か出来ることは無いか」「ちとせちゃんと千夜ちゃんのことを知ってほしい」と本気で思ったのです。それまでアイマスには4年間触れてきて、各シリーズで"担当"として愛でていた子はいたものの、その時ほど「本気で応援したい」と思ったのは初めてでした。その後の経験のおかげで甜花ちゃんたちにもどっぷり浸かっていったわけですが
 イベントを走りつつ宣伝し、イベント後もコミュやMVでのダイマを発信し続けました。少しでも、ふたりのことを知ってもらうために。少しでも、ふたりのことを好きになってもらえるように。そして何より自分自身が、VelvetRoseを"理解"するために


 私にとって『VelvetRoseフラスタ企画』は、そんな「ちとせちゃんと千夜ちゃんを応援したい」という目的のための、ひとつのプロジェクトだったんです。

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企画の始まり。全てはこの画像から始まりました

 

 

 


3. 企画立ち上げ〜完成間際まで

 企画の運営にあたって、私はあまりにも無知でした。他のフラスタ企画に参加したことはあるものの主催する側になったことなど一度も無かったので、まずは情報収集に努めました。
 企画したことのある人に全体の流れを聞いたり、お花屋さんを見つけて予約を取ったり、イラストレーターさんを探したり……。一通りの初期準備が整ったらTwiPlaを立ち上げ(はるるんさん本当にありがとうございました)、参加者を集めるために宣伝し続けました。広告塔になるために毎日千夜ちゃんたちをダイマしたり、デレステをやり込んで宣伝ツイートを紐付けしたり。

 

↓今回製作を依頼した大阪のお花屋さん
『GLU:CK floristik』

gluckfloristik.com


 また、より確実な情報を得るために、7th幕張の時に会場にいらっしゃったお花屋さんに直撃インタビューを現地で敢行しました。さらに後日何度も実店舗へ取材に伺って、フラスタに関する情報を伺ったり自分たちの企画の相談を受けて下さったり……大変お世話になりました。

 

↓幕張のお花屋さん『花未来』

www.hanamirai87.com

↓インタビューしたこと

 


 フラスタの全体構成はイラストレーターのゆみさんと協議を重ね、VelvetRoseの高貴で厳かで絶対的な"強さ"のイメージを出来る限り再現したいという結論に至りました。
 『VelvetRose』という名前に拘り、フラスタに使用するお花は薔薇のみ、そして薔薇を包み込む束の要領でベルベットの生地を使用することに決めました。
 最初は無知でイメージすら出来なかった企画が、徐々に形になりつつありました。

 

 参加者は当初、100人の予定でした。というか、「できるだけ多く集める」という曖昧なものでした。

 6月の時点ではそもそも佐倉さんと関口さんがライブに来るかどうか、名古屋と大阪のどちらに来るのかもわからない状況で、ふたりへのフラスタ企画はどこも立っていませんでした。でももし名古屋公演出演だとしたら、その時期から動かなければ準備に充分な時間を取れないかもしれない恐れがありました。そして、ほかにどこもフラスタ企画が立っていないなら、仮に企画がここだけだったとしても大丈夫なように出来るだけ多くの同志を募ろう、と考えていました。それに、「沢山の人がVelvetRoseを応援している」ということを佐倉さんと関口さんにお伝えできれば、おふたりも喜んでくれると信じていました。

 

 一般的に、協賛金募りのフラスタ企画は、お花代・イラスト代・パネル代など諸々を含めて10万円程度の予算が必要と言われています。当初は1人1000円で100人と考えていたのですが、全体構成を鑑みると、もっと沢山のお金が必要だということに早い段階で気付きました。
 というのも、薔薇の値段が予想以上に高く、必然的にお金を多く集めなければならない状況だったからです。大阪公演は2月中旬でバレンタインデーの次の日でした。そのため薔薇の需要がかなり高い時期で、1本400〜500円がザラになるほどの高騰ぶり。それを100本以上用意し、フラスタを薔薇で埋め尽くそうと考えていたのです。さらにベルベット自体が高級生地に分類されることも、お花屋さん経由で調べるまで知らなかったのです(無知って怖い)
 もちろん不足分は運営で負担するのは当然ですが、前述したように「たくさんの人を集めて超豪華なフラスタにしたい」という考えもあったため、とにかく人を集めることに専念しました。そして、参加者200人という大規模企画に至ったのです。

 流石に20万円まで増えると余りが生じてしまう恐れがあったため、協賛金は1人900円に下方修正。とはいえ心配していたお金の面は解決できそうだったので、そこからは「フラスタを素晴らしいものにして佐倉さんと関口さんに喜んでもらう」ために全力を注ぎました。

 例えば、使用花材を薔薇だけでなくイバラも追加。諸事情で本物の薔薇のイバラは使えなかったため、代用品のカラタチやサンキライを用意しました。
 ベルベットの生地は日本有数の繊維街『日暮里繊維街』にて選定。数回訪れて相談を重ねた末、以下の写真のような美しい生地を選びました。
 VelvetRoseの世界観に合致するような、やや重々しくも気品溢れる美しい生地でした。


日暮里繊維街

www.nippori-senigai.com

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間近で見るととても美しくて綺麗な生地でした

 

 フラスタに掲載するパネルは計5枚。「祝ご出演」、「佐倉さんと関口さん」、「ちとせちゃんと千夜ちゃん」、「参加者一覧」、「背景のお城」。うち4枚をイラストの外縁で切り出すオーダーメイド仕様にして、美しさを追求しようとしました。
 お花屋さんとの話し合いも、慎重にかつ詳細に進めました。メールのやり取りは20回以上にも及び、より良いフラスタを作るために綿密な話し合いを重ねました。


 こうして、フラスタ本体の準備は着々と進んでいきました。簡単に時系列をまとめると以下のような感じです。

2019年
6月12日 フラスタ企画立ち上げ
(ゆみさんへの依頼は受諾済でした)
7月11日 TwiPla設立
7月12日 『GLU:CK floristik』さんへフラスタ製作を依頼
7月21日 参加者100人突破
9月3日 幕張公演・『花未来』さんと出会う
9月7日 『花未来』さんへインタビュー
(他にも数回伺って企画の相談に乗って頂きました、本当に感謝です)
9〜10月 参加者の方へアンケート
10月6日 フラスタ全体図ラフ完成
10月27日 企画参加本確認開始
11月12日 参加者200人到達
11月25日 銀行振込案内開始
11月30日 PassMarket案内開始
12月7日 ベルベット購入


 集金方法についてもここで触れます。
 利用したのはPassMarketという電子サービスでした。PassMarketはYahoo!アカウントがあれば文面上匿名でも入金ができるため、参加者が企画運営に本名を知られずに済み、抵抗感が少なく参加しやすいと考えたからです。また銀行振込のルートを用意したのも、参加者の都合に出来る限り合わせたかったからです。

↓PassMarket

passmarket.yahoo.co.jp

 

 そして、花材が調達され、ベルベットも配送し、イラストも完成しつつあり、残りはパネル製作会社へデータを送るだけという段階まで来て、集金も大方が完了し残り数人というところまで漕ぎ着けました。本当に、あと一歩のところまで来ていたんです。

 

 

 ただ、その集金締切日が、奇しくもちょうど12月27日だったんです。

 

 

 

 

4. 12月27日~企画再始動

 ……正直、ここでも書けないくらいの状況に陥っていました。

 

 本気で心が折れました。

 

 ここまで頑張ってきたのに、この土壇場でなぜこうなってしまったのか。受け入れがたい現実に屈し、どうしたら良いのか分からず、私は数日間TLに浮上することすら出来なくなっていました。

 

 そんなときに助けてくれたのは、お花屋さんのメールと親友の言葉でした。

 同日の夜、『GLU:CK floristik』さんから一通のメールが届いていました(気付いたのは翌日でした)。

 内容は、「ここまで準備してきたものを楽屋花への変更に充てることが可能なら、継続して担当できる」というものでした。そして、こちらを気遣う言葉や謝罪の言葉まで並んでいました。お花屋さんだってここまでの準備で損失が少なからずあったはずなのに、私たちの方を気遣ってくれたんです。私は、その優しさに救われました。

 そして、閉じこもっていた私の異変を察して、何人かの親友達が立て続けに電話を掛けてくれました。私の住む場所まで駆けつけてくれた人もいました。そして、私はこう言われたんです。

 

どうしてこの企画を立てようと思ったのか。それを思い出せ

 

 私はすっかり忘れていたんです。「ちとせちゃんと千夜ちゃんを応援したい」という原初の想いを、「VelvetRoseを応援したい」という自分の目的を。

 だから私は立ち直ることができました。泣いている場合じゃない、頑張らなきゃ、と再び動き出す気力を取り戻せました。

 お花屋さんと親友、そして仲間達のおかげです。この場を借りてお礼を言わせてください。本当に、ありがとう。

 

 立ち直ってからの行動は自分でも驚くくらい迅速でした。


 即座に構成を見直し、ゆみさんとパネルの枚数や構成を相談しました。楽屋花全体図を新たに描いてもらうなど、とてもお世話になりました、ありがとうございました……。
 お花屋さんにも改めて楽屋花製作として引き続き担当して頂き、フラスタのときのようなVelvetRoseの世界観・雰囲気の再現を重視することを主眼に置き、さらに話し合いを進めました。


 また、イラスト色紙に関しては、様々な方の助言から「直接描かれているものなら気持ちがよりこもっているしおふたりも喜んでくれる」と考え、複数人の絵師さんにお願いして作ってもらうことを考えていました。

 実は元々、友人のお手伝いのためにコミックマーケット97の3日目のサークルチケットを持っていたため、「直接お話しに行こう」と咄嗟に思い付きました。ライブまで1ヶ月半しか残されていない中、無理を言ってお願いすることになるため、こちらの事情をしっかり説明し誠意を伝えたいと考えていたからです。
(もちろん、設営や頒布の邪魔にならないよう、開場前の猶予期間に伺いました。またこの時点ではあくまで事情説明と提案だけに留め、本格的な"依頼"はコミケ終了後に行いました。)
 12月30日、直接ブースに伺い絵師さん達とお話ししました。こちらの話を真剣に受け止めてくれて、本当に感謝しかありませんでした……。
 その後同日中、あらかじめ精査しておいた参加者の方へのお知らせを発表。参加者の方からも理解を頂けて一安心しました。

 帰省の電車の中で安心すると同時に、今度こそ企画をやりきるぞという覚悟を、心に決めたのでした。

 

 


5. 年明け〜楽屋花・プレゼント完成

 令和元年から2年に変わり、再始動した企画もどんどん進んでいきました。

 改めてパネル製作をプリオに依頼。12月27日の時点では「この後すぐ注文する」というタイミングだったので、料金や予約は発生していなかったんです。内容を修正し、このまま楽屋花製作へ直結できる態勢を整えました。
 プリオさんは、発注システムが簡潔で、データ入稿の不備がなければ数日でパネルを作れるスゴイ会社でした。値段も想定より安価でびっくりしたほどです。

 

↓プリオ

www.oleshop.net

 

 さらに、「フラスタが完成していたときの全体図もやはり贈りたい」という考えがあり、「フラスタ全体図」と「参加者一覧」をラミネート加工プリントとしてプレゼントに入れることにしました。こちらはキンコーズさんに依頼しました。

 店舗で直接目の前で製作されていく様子は、見ていてとても新鮮でした。スタッフの方々は皆さんとても優しく、丁寧に指示をくださり、思い描いていた通りのプレートを作ることができました。感謝感謝です…。
 ちなみに楽屋花に掲載した「祝御出演」プレートもここで作りました。

 

キンコーズ

www.kinkos.co.jp

 

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クオリティが高く、出来たときはニヤニヤが止まりませんでした

 また、色紙を入れる箱は額縁屋さんで購入。真っ白な箱だと殺風景だと思ったので、急遽イラストレーターさんの名前をプリントしたシールを作成しました。こちらもキンコーズさんで製作。

 

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貼る瞬間が最も緊張しました(1敗)。

 

 プレゼント一式を入れるには、紙袋のような入れ物が必要でした。そこで包装用品の専門店を探し、丁度良いサイズの紙袋を購入。同時に、色紙を保護するシートなども手に入れました。思っていたより様々な種類の紙袋があり、またプチプチ(緩衝材)や小さい箱、中型の封筒など、メルカリや同人製作を行う方にはとても役に立つものもたくさん売っていたのでおススメです。

↓包装用品専門店 シモジマ

www.shimojima.co.jp

 

 

 


 2月12日、お花屋さんからついに楽屋花完成の報せが届きました。
 メールを開き、飛び込んできた画像に私は目を奪われました。



 

 

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 本当に、本当に素敵な楽屋花でした。


 大変なことはたくさんありました。企画変更を余儀なくされ、一度は完全に心が折れました。

 それでも、ようやく形になりました。


 完成したという事実を反芻したとき、涙が止まらなくなりました。私は家でひとり、ただひたすらに泣き続けていました。
 生まれて初めてのフラスタ(楽屋花)企画運営。紆余曲折はあったものの、楽屋花を贈るというミッションは無事に達成されたのでした。

 


 そして、プレゼント(お品物)も購入し、色紙も順調に我が家へ到着。自分の旅行バッグの他にどデカイ紙袋を二つ持って、喜びと希望と期待を胸に、私は大阪へ旅立ったのでした。

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当日は雨の予報もあったため、これを二重のポリ袋で覆い、さらに別の紙袋に入れて完全防備。万全の状態で大阪まで運びました

 

 

 

6. ライブ当日


 まずは自分の住む千葉から大阪まで、紙袋や中のプレゼントに細心の注意を払って現地まで運びました。雨の予報があったため濡れずに持っていくことが心配でしたが、現地では雨が降っておらず心底安堵したのを覚えています。
 現地はすでに大混みで、ゆみさん達との合流がとても大変でしたが、プレゼントの最終確認を終えることが出来ました。プレゼントや色紙が全て揃ったとき、「ようやく揃った」という安堵に包まれ、私たちは喜びを分かち合っていました。

 

 ところが、プレゼントBOXがあったチケット売り場2付近に戻ったとき、喜びは一瞬で絶望へ変わります。

 

プレボが無い

 

 さっきまでズラリと並んでいた段ボール群が、全て無くなっていたんです。
 実は、プレゼントが全て揃ったのは午後3時ごろ。丁度その時刻は開場時刻で、その際にプレゼントBOXは会場内へ移動してしまったようでした。

 想定外の事態に困惑し慌ててスタッフに聞いたところ、「中に入れば投函できる」と言われ、ひとまずはホッとします。
 私自身は連番者の到着を待つため、16時半まで会場入りはしないつもりでした。ですがゆみさんやはるるんさん達から「ボタ餅さんが入れてください!」と一任していただいたため、最後の大仕事"プレゼントBOXへの投函"という大役をやらせていただいたという次第でした。

 

 そして入場後、プレゼントBOXがちゃんとあることに安心し、紙袋を丁重に入れたのでした。

 

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大仕事が終わった瞬間。ここまで来るのが、本当に長かった

 8ヶ月に及んだ『VelvetRoseフラスタ・楽屋花企画』。最後の締まりが微妙になってしまいましたがこうしてその役目を果たし、全ての贈り物を届けることが出来たのでした。

 プレゼントBOXに投函したとき、意外にも私は冷静で、「ようやく、ようやく念願が叶った」という安心感でいっぱいでした。喜びはもちろんあったのですが、大仕事を終えた後のライブが俄然楽しみになってしまい、そちらの方面へ心を躍らせていました。開演10分前、改めてプレゼントBOXを一瞥した私は、これまでの感謝を視線で送り、自分の席へ向かったのでした。

 


 そして、あの最高のライブを目撃したのです。

 


 『Fascinate』が終わり、『双翼の独奏歌』が終わった後のMC。ブチ上がりすぎて火照りまくった身体を椅子に預けた私は、ふとVelvetRoseのことを思案しました。
 思案した、その瞬間でした。

 

 涙が止まらなくなったんです。

 

 『Fascinate』のパフォーマンス中は、高まって泣く暇すら無かったからでしょうか。それが終わって落ち着いた後、堰を切って留め泣く涙が溢れて、私は顔を上げることが出来なくなってしまいました。


 色んなことがありました。本当に、色々ありました。

 大変なことも、嬉しいことも、つらいこともありました。

 それでも、VelvetRoseのために、千夜ちゃんと関口さんのために、ちとせちゃんと佐倉さんのために、全力を尽くしてきました。


 そんな私を待っていたのは、これ以上無いほど素晴らしい最高のステージでした。

 だから、思ったんです。


 頑張ってきて良かった、と。この瞬間のために、私は頑張ってきたんだ、と。

 

 そして初日の終演後、TLはVelvetRoseを賞賛する声で溢れかえっていました。「カッコよかった」「曲が強かった」「ちとせや千夜に興味が湧いた」「コミュを観ようと思った」そんな声がたくさんありました。
 私の周りでも、嬉しいことがたくさんありました。ライブ1週間ほど前から私は、『Fascinate』のコミュを宣伝し続けていました。千夜ちゃんとちとせちゃんへの印象や『Fascinate』の楽曲は、コミュを観たか否かで本当に変わります。だからこそ、大阪で初披露となる『Fascinate』を観る人全員に、コミュを観てもらいたかったんです。そうすれば、全員が初見の『Fascinate』を最大限楽しめるはずだ、と信じていたからです。

 結果、「ボタ餅さんが勧めてくれたからコミュを観た、おかげで楽しめた」という声をいくつも頂けたんです。初日の時点では観てなくても、その後コミュを観たら2日目で楽しめたという声もありました。
 そんな身近な人からの声と、賞賛いっぱいで埋まったTLを見て、本当に嬉しくて。初日の打ち上げまでの道中で、私はTwitterを見ながら泣いていました。

 

 夢見ていたんです。

 皆がVelvetRoseのことを認めてくれて、VelvetRoseの舞台を楽しんでくれて、「千夜ちゃんとちとせちゃんが好きになった」と言ってくれることを。最初期から応援し続けていて、推し続けて、そうなることをずっと望んでいたんです。それが現実で起こっていて、本当に嬉しかったんです。


 自分のしてきたことが影響を与えたなど、傲慢なことは言えません。何よりいちばん頑張ったのは声優さん方で、それは絶対に揺るぎません。

 でも、ほんの少し、0.1ミクロンだけでも。自分の頑張りが、報われた気がしました。

 

 だからこそ、関口さんと佐倉さんに心の底から感謝しました。初ステージが京セラドーム大阪、5万人の観衆の前という、通常では考えられないほどのキャパシティ。そのプレッシャーは想像を絶するほどのはずです。それでも非の打ち所が無い最高のパフォーマンスをこなしたのは、私たちの知らないところで凄まじい努力をしてきたことを物語っています。また、関口さんと佐倉さんが千夜ちゃんとちとせちゃんへ寄せる想いは以前から凄く伝わってきていました。おふたりが支え合いながら頑張っていたことも、伝わってきていました。

 佐倉さん、関口さん、本当にありがとうございました。おふたりのおかげで、全世界が魅了されました。素晴らしいステージをありがとうございました……!

 涙を流し続ける私の心の中は、VelvetRoseへの感謝でいっぱいでした。ここまで応援し続けてきて良かった、この最高のライブに立ち会えて良かったと、改めて嬉しさを感じたのでした。

 

 

 


7. おわりに


 ここまで長文を読んでくださり、ありがとうございました。
 とにかく私が言いたいのは「VelvetRoseありがとう」という感謝に尽きます。色んなことがあって、色んなことをやった結果、ライブへの感情がひとしおなものになったということです。このライブが一生忘れられない経験になったのも、VelvetRoseのおかげです。

 


ありがとう、千夜ちゃん、ちとせちゃん。ありがとう、関口さん、佐倉さん。

 

 

ありがとう、VelvetRose。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

p.s. 関口さんのツイートと佐倉さんのチョクメ見て泣いてる

ボタ餅

VelvetRoseの初舞台を観て感情が爆発したお話

目次
1. はじめに
2. 生存本能ヴァルキュリアとVelvetRose
3. Fascinate
4. TRUE COLORSと最後の挨拶

 

 

 

1.はじめに

 こんにちは。ボタ餅と申します。
 シンデレラ7th大阪公演、お疲れ様でした。
 シリーズ初の生バンド演奏ライブ、出演者から容易に想像できる超強セットリストなど、始まる前からかなり期待値が高かった大阪公演。蓋を開けてみればそんな期待をも遥かに上回る素晴らしい内容で、曲の歌詞を見ただけで泣くくらいロスに陥ってます。

 

 さて、今回のライブでは黒埼ちとせ役の佐倉薫さん、白雪千夜役の関口理咲さんがライブ初出演であり、VelvetRoseの初舞台の場となりました。昨年2月末にデレステ内で楽曲『Fascinate』を引っさげて彗星の如く登場した彼女たちは、京セラドーム大阪という大舞台でその曲を披露しました。

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MCで一瞬だけ見せてくれたVelvetRose自己紹介ポージング(すき)

 特別な思い入れが強かった私にとって、この2日間のライブは本当に大切なライブになりました。限界になりすぎた思いの丈を語るに140字の繰り返しだけでは程足りず、こうしてブログに書き綴ることになった訳です。

↓限界感想戦はこちら

 

 

 感想駄弁りの延長(上のツイート群と被る部分あり)で、うるさいし限界だし、ちょっと自分語りみたいになってしまうかもしれないので、物好きな方のみこのままご覧ください。

 

2.生存本能ヴァルキュリアとVelvetRose

 

 1日目、『Gaze and Gaze』(突然の新曲)でブチ上がってた直後に流れ出した印象的なイントロ。最初の一音でわかるそのリフに「そういえば美波とありすいるから出来るじゃん!!!」と速攻でペンラを白に切り替えた私は、ステージを観て愕然とします。
 ステージ右側、B13ブロックだった私からするとほぼ正面の位置になるその場所に立っていたのは関口さんでした。慌てて画面を見ると、『洲崎綾/佐藤亜美菜』に並んで『佐倉薫/関口理咲』の文字。

 

 

 死んだ。

 

 

 これはブチ上がり確定だと直感しました。千夜ちゃんとヴァルキュリアの親和性ってめちゃくちゃ高くて前々からスクショを撮りまくるくらい好きだった(下記ツイート)ので、これは死ぬと最初は思ってました。

 

 

 で、歌い始まってからは佐倉さんと関口さんの声が強い!!!!って感じでブチ上がってたんです、事実、関口さんの声って物凄く低音が強くてもはやクールで圧が強くて……この曲のオリメンには無い声色だから凄く新鮮に感じました。
 そんな声の強さにひしがれてたとき、二番が始まっていったんです。その時にようやく気付きました。

 

「歌ってるパート分けがヤバくないか??????????」

 

 基本的にオリメン以外が歌唱メンバーに入っている場合、一番と二番で歌うパートが同じになるお約束があるので、佐倉さんと関口さんが二番で歌ったパートは一番でも歌っていることになります。二番のパートを確認すると、ふたりが歌った部分の歌詞がヤバイことに、そのとき初めて気付いたんです。

 愚かでした。一番のときから気付くべきでした。

 

ちとせ→『守られるばかりのコドモじゃない』『歪んだ感情を 私に向けないで邪魔しないで
千夜→『変わりたいと願う 守りたいもの守れる強さを手に入れたいの

 

 エッッッッモ…………………

 

 それを噛み締めた瞬間に涙がブワァッて溢れ出てきて、二番のサビからずっと泣いてました。
 特にヤバいのは千夜ちゃんの歌詞。千夜ちゃんは当初(『Fascinate』のとき)、自身の変化を「変わりたい」と思っているわけではなく、「変えられている」という認識でした。でも「変えられている」ことを良しとして、変化を肯定的にとらえています。

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 そんな千夜ちゃんは、『Unlock Starbeat』で仲間のために自ら変わっていこうと決意するんです。同じ志を持つ仲間と、最高のステージを作るために。

 「変えられている」という受け身から、「変わっていく」という能動的な意識を持つようになったのです。

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 "守りたいもの"とは、僕としての主(ちとせちゃん)という面が強いのでしょう。[白面の騎士]でもその感情は衣装とともに色濃く描かれていています。

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 ですがそれと同時に、"変わりたい"と思えるようになった千夜ちゃん自身のアイドルへの考え方も"守りたい"と思っているのではないか、とも思えました。今の千夜ちゃんは、ちとせちゃんだけじゃなくたくさんの仲間が増えました。その根底には、共に輝きを目指したアイドルとしての活動があります。そういうものを全部引っくるめて"守りたいもの"なんじゃないか、って、思ったんです。

 

 ヴァルキュリアのラスサビには、次のような歌詞があります。

 

 

戦おう この手で掴みたい未来があるの

 

 

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「あの子には未来がある」

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「さらなる未来を目指して」

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「ちゃんと……生きなくちゃいけないでしょ?」

 

 

 

これじゃん!!!!!!!!(クソデカ大声)

 

 

 

 ちと千夜に"未来"っていう単語は解釈一致すぎるんですよ………

 

 ふたりの未来は、アイドル以前では不透明なものでした。いつ終わるかわからないちとせちゃんの命が燃え尽きたとき、千夜ちゃんは何処へ行くのでしょうか?逃れられない"死別"には明るい未来など全く見えなかったのです。
 それが、アイドルになったことで無限の可能性が引き出されたんです。千夜ちゃんは『Unlock Starbeat』を通じて自分のアイドルとしての未来を見据えました。ちとせちゃんは、「千夜ちゃんさえ幸せなら自分は構わない」と思っていた考えが、「自分も生きなくちゃ。自分もアイドルとして輝きたい」という考えへ変わりつつあります。今やふたりの未来に陰などありません。明るい未来が待っているはずなんです。
 それを考えたとき、『生存本能ヴァルキュリア』という歌がちとせちゃんと千夜ちゃんにとって意味合いが物凄く深くなることに気付いたんです。だいたい1日目のライブの後の打ち上げぐらいからじわじわと。

 

 ヤバい、本当にヤバいって自覚して、2日目に臨みました。
 『Gaze and Gaze』が終わって、例のイントロが流れ出しました。

 

 涙が止まらなくなりました。

 

 1日目は速攻でブチ上がってたのに、歌詞の意味を噛み締めてから観たヴァルキュリアはすっかり泣き曲になってしまったんです。
 一番の関口さん(千夜ちゃん)パートをじっくり観ました。じっくり聴きました。関口さんの、強い千夜ちゃんの声が耳に響きました。涙腺がガバガバになりました。視界が滲みすぎてサビ以降の記憶がありません。本当に良すぎて、コールも出来ずに咽び泣いてました。
 ヴァルキュリアの印象がガラリと変わった機会でした、本当にありがとう………

 

 

 

3.Fascinate


 ライブが始まる前、『Fascinate』が始まったら「自分は泣いちゃうだろうな」とばかり思っていました。なんだかんだで色々やってきたので、思い入れが強い分すぐに泣くだろう、と。
 1日目、『Max Beat』(個人的に泣き曲)でちょっとだけ泣きかけていたあとにジャーンという一音が聴こえて一瞬で悟った私。

 不思議と涙は出ませんでした。それよりも、「いよいよか、ようやく聴けるんだ」というワクワクが勝っていたのかもしれません。ずっと待ち望んでいたVelvetRoseとしての初舞台を見届ける覚悟を決めたような、そんな感覚にもなりました。


 歌い出しが始まってすぐにビビりました。佐倉さんも関口さんもヤバすぎたんです。
 佐倉さんはちとせちゃんの妖艶さ、美しさを完全に再現してて喉からCD音源出てるのか???ってくらい歌が上手いし、指先まで完全に"黒埼ちとせ"でした。一番のAメロだけで全人類魅了されたでしょってくらい強すぎて眷属になりました。
 そして関口さんはもうCD音源だと正直物足りなくなるくらい声の圧が強くて痺れました。きっと、コミュの千夜ちゃんやCDの千夜ちゃんは『白雪千夜を白雪千夜らしく演じている結果』で、この関口さん(千夜ちゃん)は『ライブでの白雪千夜』そのものなのかなと思いました。きっと千夜ちゃんなら、こんな風にライブで歌うんだろう、と。

 その瞬間関口さんの姿が千夜ちゃんに重なって、私の意識は一気に惹き込まれて行きました。そして声の圧の強さで頭が沸騰しました。要するにブチ上がりです。


 Aメロの時点で、連番者(小梅P)も、自分の周りも、会場全体が「おおお……」「すげえ……」って唸っているように感じました。一番のAメロだけで、会場中を圧倒していたんです。

 私は確信しました。全人類魅了されたなって。支配されたなって。それはちとせちゃんと千夜ちゃんがコミュ内で望んでいた通りになったってことだったんです。それを噛み締めた時に勝ちを確信したんです。

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この通りになったんだと考えただけで泣ける

 そしてサビに入って私の意識はブッ飛びました。まず(イントロからそうだったけど)演奏の音が破茶滅茶に"強い"んですよね。原曲の時点でデレにしてはかなり異質な音楽になっていて強いんですが、生演奏だとさらにここまで化けるのかってくらい強くてもはや恐怖すら感じるほどでした。

 佐倉さんと関口さんの歌声はもちろんのこと、生バンドでも盛り上がりを凄く演出していてブチ上がりました。プロデューサーというよりももはやロックバンドのライブに来たいち観客と成り果て、無茶苦茶に強い”Charm the world”という言葉を浴びて大爆発しました。バスドラムで両手が痙攣し、気を抜けばヘドバンしてしまいそうなくらい高まって、『Fascinate』を全身で楽しんでいました。MVのダンスを再現してるのはかろうじて覚えてますが、正直記憶の殆どを失っており、CD音源を優に超える歌声と声量と演奏で完全にブッ飛んでいました。


 Cメロ以降はまだ記憶がマシなので語ります。上手すぎるギターリフから明けて、怒涛のバスドラムを背後にエモい歌詞を歌い上げるおふたり。『ひとつになる』のところでお互いに向かい合って笑顔を見せながら歌い合ってるのがヤバすぎました。心停止。MVには無い部分だから補填できないので今すぐ映像化して欲しいです。5億回観る。


 そしてラスサビ直前、インストが一度小さくなってからグワァァァァァって強くなるあの瞬間、堪らないです。もうズドォォォォン!!って感じで高まりクライマックスです。
 『Welcome to my heaven…』の直後、原曲だとやや落ち着くところですが、ドラムのシャーンシャーンシャーンって3回鳴らす音が全然強くてむしろだんだん大きくなっていくところが天才すぎました。現時点で最高潮なのに限界突破してブチ上がる感覚になって最高でした…。
 アウトロの歌声も語りもダンスもフィニッシュのポージングも、まさしくVelvetRoseを体現する高貴さと不気味さと妖しさを醸し出していて素晴らしかったです。最後の最後まで魅了されし切っていました。


 結局、『Fascinate』の曲中に泣く暇など無く、ブチ上がったまますぐに『双翼の独奏歌』が始まったためそのまま発狂していました。第4ブロックが終わり、席に着いて一旦落ち着きます。

 

 ボロボロと溢れ出す、涙。

 

 堰を切ったように、プチンと溢れて、止まらなくなりました。
 「ああ、ようやく聴けたんだ」、「ようやく見届けることが出来たんだ」、と。そう思った瞬間にもうダメでした。MCの声が耳に入らないほど、泣いてしまったんです。制御出来なくなったんです。
 詳しくは別の機会でお話しますが、ここまで色んなことがあったので、全部思い出ボムとなって来てしまったんです。


 良かった、と。これまで応援し続けてきて良かった、応援し続けてきた甲斐があった、と。心の底から感じるほど、素晴らしいパフォーマンスだったんです。 「VelvetRose、ありがとう」、その感情で一杯になっていました。


 ライブ終演後、『Fascinate』がトレンド入りするほど話題になっていることに、打ち上げ会場へ向かう道中で知りました。TLにはVelvetRoseを賞賛する声が溢れていて、道の周囲のPもしきりに『Fascinate』の話題に触れていました。「凄く良かった」「カッコよかった」「曲が強かった」そういう声がたくさんあったんです。それを聞いて、思わず涙ぐんでしまうほど、私は心から喜びを感じたのでした。

 

 

 

4.TRUE COLORSと最後の挨拶

 

 デレステ4周年記念曲。ちと千夜となーはーがメンバーに大抜擢されたこの曲は、私にとって過去最大の号泣曲となりました。

 LIVE Carnivalのイベント、2Dリッチのズルすぎる演出。千夜ちゃんの表情は「これがアイドルなのか」と言わんばかりの驚きに満ちていました。

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アイドルへの価値観が、きっと変わった瞬間のはず。

 初めてMVを観た時も、コミュを読んだ時も、そのあとで曲を聴いた時も、私は泣いていました。あろうことかリズムゲームとして演奏している最中にも泣き出すほどに、この曲が涙腺に刺さりまくっていました。
 幕張公演の際、サイゲフラスタで流れていたのを聴いて、担当がいるわけでも無いのに私はあの場で泣き崩れました。

 

 ライブの前なのにダメになるくらいこの曲が刺さってる理由は、ちとせちゃんと千夜ちゃんの境遇、そして歌詞にありました。

 これまで千夜ちゃんとちとせちゃんは、ふたりだけの世界を築いていました。他に何者も入り込めないような閉鎖的な世界。そのまま放置していたら明るい未来など無かったはずの世界です。
 そんなふたりはアイドルの世界に飛び込みました。これまでのシンデレラガールズに無かった個性を持つふたりは、初めは受け入れられなかったかもしれません。それでもコミュの中のアイドルたちは、お互いの個性を""になぞらえて、さまざまな""として表現しました。
 虹は、七色がひとつの橋として共存するものです。ひとつとして欠けることが無く、カラフルに輝いています。VelvetRoseとmiroirは、先輩アイドルたちと比べても圧倒的なキャリアの差がありました。それでもあの瞬間は、シンデレラガールズの一員として同じ輝きを放っていたんです。『TRUE COLORS』という曲は、4人が先輩組の中へ迎え入れられるように組まれた架け橋だったんです。


一人一人違う色抱えて 素敵な旅路は続いてくから
あなただけの色と わたしらしい色で 虹の橋を架けよう

 

 千夜ちゃんは千夜ちゃんらしく、ちとせちゃんはちとせちゃんらしく、アイドルとして輝ける。そんな意味合いが込められていると私は解釈しているのですが、そんなこんなでこの曲は自分にとって物凄く泣く曲で。


 アンコール明け、開幕の特殊イントロ。席から立ち上がったのにすぐに崩れ落ちて座り直してしまうほど、その時点で私はもう限界に達していました。千夜ちゃんとちとせちゃんのペンライトを握りしめるものの振ることが出来ず、物販で買った『TRUE COLORS』タオルを目元に押し当てて、ただひたすらに涙を流し続けていました。
 印象的だったのは、TLでも話題になっていた関口さんの表情。良く言えばクール、言葉を選ばないなら仏頂面、鉄面皮。でもあれは、ライブを楽しめていないわけでは無いと断言したいです。
 個人的な解釈になってしまうのですが、関口さんは"白雪千夜を演じる"ことに徹していたのではないでしょうか。千夜ちゃんならきっと、淡々とした表情で踊るのだろう、求められる歌唱や踊りをこなして彼女自身は澄まし顔をするのだろう、と。意識してその表情をしたように、私には感じられました。
 事実、MCの様子は関口さんらしい面が垣間見えたり、他の出演者の方との写真の満面の笑みだったりと、関口さん自身はライブをすごく楽しめていたと察します。だからこそあの無表情は、"千夜ちゃんを表現する"ためのものだったのだろうと思っています。


 正直泣きすぎて最後の挨拶の記憶が曖昧なのですが、佐倉さんの挨拶はかなり印象深く残っています。
 キャリアが長い佐倉さんと、新人でほぼ初めての役を貰えた関口さん。だから佐倉さんは、自分がリコちゃんを支えなきゃと言っていました。でも逆に、リコちゃんに支えられることもあった、とも話していました。

 ふたりが支え合って助け合ってここまでやってきていたことは、メディアでの露出こそ少ないものの、その数少ない情報からも充分伝わってきていました。同時に、ふたりが千夜ちゃんとちとせちゃんに寄せる想いも、大切に思う気持ちも、たくさん伝わってきていました。
 佐倉さんの最後の挨拶で、「千夜ちゃんとちとせちゃんをこれからもよろしくお願いします」と言った時。自分のことはもちろんだけど、千夜ちゃんとちとせちゃんのことを前面に出して、関口さんのことにも触れた佐倉さんの優しさと気配りに、涙してしまったんです。本当に大事に想ってくれているんだというのが伝わってきて、それが、もう、嬉しくて。
 それを聞いて号泣している関口さんを見て、さらに泣いて。その瞬間に私は、心の底から思いました。


 ふたりを応援してきて良かった、VelvetRoseを応援し続けてきて良かった、と。

 

 

 

 


 そんなこんなで、曲とVelvetRoseに関する駄弁りはおしまいです。これを書いている最中もヴァルキュリアとFascinateとTRUE COLORSを流しているのですが、涙を堪えられずにタオルを濡らしています。本当に素晴らしいステージでした………。ありがとう……。

 

 

ボタ餅